家族葬エピソード127:「呼び出しコールが鳴らない」

「生前お好きだった飲み物等はございませんか?」

ご納棺の際、納棺師の問いかけに静かに首を振られた後「ずっと胃瘻だったので、お水だったら」と故人様の妹様がお答えになりました。

お身体が不自由だった故人様。
お見送りをされるご兄弟様は、「長い間施設で生活をされていた故人様にもっと沢山会いに行けば良かった」と少し悔いていらっしゃる様にお見受けしました。

通夜の前、ご弔問に来られた施設の方からの申し出により、翌日のご葬儀には急遽施設の方々、ご友人様方にも来ていただく事となりました。

翌朝、ご親族様が故人様の思い出の写真や作品を持って来てくださったので、皆様に見ていただける様、式場にお飾りさせていただきました。
「とても指先が器用だったんですね。」と私が問いかけました。

「新聞にも載ったんですよ。作品も生活もこだわりが強かったんです」と妹様がお答えになられ、故人様との思い出話を聞かせていただきました。
ご葬儀の前、施設の方々、ご友人様達が来られ、故人様のお顔を見られ声を上げて涙されていました。

施設の方のお一人が「毎朝同じ時間に呼び出しのコールを鳴らしてくれていたのに、今朝はコールが鳴らなくてとても悲しくなりました」とおっしゃり、その光景を想像してしまい私も胸が詰まる思いになりました。

お式の後、お別れのお花入れの際には、お身体が不自由な方々にもお花をお入れしていただける様、お柩を少し低い位置にさせていただき、皆様にお花入れをしていただきました。
お見送りのご親族様と施設の方々、ご友人様達がお見送りする中でのご出棺となりました。

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家族葬エピソード126:「立派な式ができて感謝です」

大往生を遂げられた故人様。
持ち前の根性と明るさで、まわりの人々に好かれていたとおうかがい致しました。

遠方より駆けつけて来られた姉妹お二人。
悲しい再会に目を赤くされ、お柩の中で眠る故人様のお顔をそっとご覧になり、涙を流されました。

「がんばったね」「きれいやわぁ」と故人様へ声を掛けられ、会えなかった時間を埋めるようにしばらくの間、故人様のお側でお話しをされておりました。

ロビーにて用意させていただいていた折り紙を見つけ、故人様へ手向けようと折り鶴を折りはじめました。

「せっかくなので折り紙の裏に、故人様へお手紙でも、一言メッセージでも構いませんので書いてから折られませんか?故人様も喜ばれると思いますよ」とお伝えしたら、思ってもみなかったご様子で「そういうこともできるのね!」と喜ばれ、折り紙の裏いっぱいに想いを込めてたくさんの言葉を書き綴られました。

お手紙を書き終え、姉妹お二人はそれぞれ雄鶴と雌鶴の夫婦鶴を折られました。
折り鶴に2種類あるとは恥ずかしながら初めて知った私に、微笑みながら折り方を教えてくださり、「こうやったかな?」と一生懸命に折られて出来上がった折り鶴に感動すら覚えました。

お二人が折ってくださったお気持ちの込められた夫婦鶴を故人様のお側にお供えさせていただき、また、故人様がお好きだと伺っていたお寿司を当社からお供えさせていただいたところ、大変喜んでくださいました。

お式も滞りなく進み、喪主を務められたご長男様よりご挨拶がございました。
故人様と過ごした長い年月を振り返り、「あまりにも多くの思い出でいっぱいで上手くご挨拶ができない」と、故人様へ手向けようと書かれていたお手紙をポケットから取り出し、そのお手紙をご挨拶に代え、読み上げられました。

故人様のエピソードに触れながら「いつも子供のことを一番に思いつつ、明るく育ててくれて...それがいつしか自分も親になり、自然と同じような子育てをしてきたと思います。人情深い先人に、しかも、おふくろとして親を持つことができたことに感謝しています。そして、大往生してくれたことに感謝しています」と述べられ、心からの感謝の想いが伝わり、式場内は涙で包まれました。
ご遺影写真の故人様が、みなさまへ向けて微笑んでいるような、そんな気がいたしました。

最後のお別れの時間では、皆様方に祭壇のお花やいただいたご供花をお柩いっぱいに手向けていただき、お好きだったお寿司を入れられ、みなさまが涙を溢される中、「ありがとう」の言葉とともに想いを込めて綴られたお手紙や折り鶴を添えられました。

ひ孫様が故人様へ元気な声で「可愛い」と声を掛けられると、みなさまの表情がやわらかく緩み「がんばったね」「綺麗よ」「ありがとね」と、たくさんの労いと感謝を次々と伝えられ、故人様のお人柄が偲ばれる感謝の想いで溢れたお別れでございました。

ご出棺の際、姉妹お二人より「お疲れさま。おかげで立派な式ができて感謝です」「鶴のこと(裏に手紙を書くこと)、教えてくださってありがとう。いい見送りができたわ」とお声を掛けてくださり、大変ありがたいお言葉に感謝の気持ちでいっぱいになりました。

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家族葬エピソード125:「家族の絆を再確認するご葬儀」

娘様は故人様のお側で思い出のお写真をたくさん広げました。
1年前に他界したという愛犬とともに写る朗らかな笑顔の故人様のお写真に目を止めました。

故人様は愛犬をとても可愛がっており、愛犬も故人様にとても懐いていて、いつも散歩に行かれていたとのこと。
「今頃、会えて嬉しいやろうなぁ」と微笑まれました。

奥様との新婚旅行でのお写真。
兄弟姉妹でお酒を楽しそうに飲み交わしている笑顔のお写真。
お孫様を抱きかかえ緩んだ表情でおじいちゃんの顔をされたお写真。
お祭りでの法被姿の男らしいお姿のお写真など、
たくさんの思い出のお写真がございました。

そのたくさんのお写真を、ご参列の皆様方に見ていただけるようにメモリアルコーナーとして娘様や息子様と一緒に飾らせていただきました。

ひとつひとつのお写真を故人様の人生を辿るようにエピソードをお話ししてくださり、みなさま笑顔が溢れながらとてもあたたかい気持ちになったのを覚えています。

たくさんのご親族様やご友人の方々がお参りに来てくださり、故人様のお写真をご覧になりながら思い出を語られました。
時折笑みが溢れながらお話しに花が咲いており「故人様も喜んでいらっしゃるのでは」と感じました。

3年程前に病に倒れられ、闘病生活の中でもお亡くなりになる2ヶ月程前まで現役でお仕事をされていたという故人様。

会社関係の方もたくさんお参りに来られ、故人様のお顔をご覧になられては「責任感の強い人」「本当に仕事が好きやった人」と。
皆様がそう口にされる程、家庭内とはまた違う故人様の一面を教えていただきました。

喪主を務められた奥様は、明るく気丈に振る舞われておりました。
しかし、親しいご友人や会社関係の方の顔を見つけられると、張り詰めていた気が緩んだかのように途端に目に涙が滲み、お話しをされながら感謝を伝えられておりました。
また、お式の間もハンカチで何度も涙を拭われ、思いを馳せられているようでした。

もの静かであまり語ることなく、誰にも気付かれないところでひっそりと涙を拭っておられたご長男様。
「仕事人間だった父の背中を見て育ち、『父に認められたい』『役に立ちたい』と今の仕事を目指して就くことができた。1つの仕事を長く続けてきた父を尊敬し、『がんばれよ』と言ってくれた父の言葉は今でも忘れることができません」と涙をこらえながら一生懸命に語ってくださいました。
厳しくもあり、あたたかい優しさで包んでくれた故人様に対して、子として、そして、一人の男として内に秘めた熱い想いを胸に「おとうさん、ありがとう」と感謝の想いを故人様へ手向けられました。

祭壇やたくさんいただいたご供花のお花を、故人様のお顔まわりからお足元まで皆様の手で思い思いに手向けていただきました。

「綺麗になった!お父さんお花も好きやったんよ」と奥様が娘様に伝えられると、娘様は初耳だったのか「好きやったん?!」とビックリされた表情をされつつも、たくさんのお花に囲まれた故人様を見つめ安心したようにやわらかく微笑まれました。

思い出の写真とともに、皆様が想いを込めて折られた折り鶴や故人様の大好きな焼酎をお柩の中へ入れられました。
そして、「寂しくならんように」と故人様を想い皆様で用意されたおひとりおひとりの髪の毛が包まれた紙をおひとりずつ添えられました。

「お疲れさま」「見守ってよ」と声を掛けられる中、長年連れ添った故人様の顔をやわらかい表情で見つめ、しばらくの間、故人様へささやくように声を掛け続ける奥様のお姿が印象的でした。

多くの方に愛され、慕われた故人様への労いと感謝の想いが伝わるあたたかなお見送りでした。

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家族葬エピソード124:「末期の水はビールで」

本日のお式は60代の男性でした。

儀式的な事はせずに、ご家族様だけでのお別れでした。
朝、私が式場へ入らせていただくと、お柩の前の机には故人様が好きだったタバコ、お酒、ジュースにお菓子がたくさんお供えされていました。

お別れのお花入れまでの間、ご家族様だけで、ゆっくり過ごされていました。
お別れの際、色とりどりの切り花と一緒に、お供えされていましたタバコやお菓子もお柩にお入れしていただきました。

そしてお供えされている飲み物の中で一番好きだった物をお聞きした所、「アルコールが入った物が良いです。ビールが好きでした」とのお答えをいただきましたので、ビールを末期の水の代わりとさせていただきました。

ご閉棺前のお声掛けの時には、ご家族の皆様が目を潤ませ何度も何度も故人様の頬を撫でられ、お柩の側から離れ難そうにされているお姿に私も胸が詰まる思いでした。

ゆっくりとお別れをしていただいた後、小雨の中での静かなご出棺となりました。

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家族葬エピソード123:「自分に厳しく生き抜いた父」

故人様は5年前に糖尿病と診断されたとのこと。
それからというもの、ご自身で食事制限、できる限りの運動をし、大変節制した生活を送ったそうです
それはご家族が関心するほどのまじめさだったということでした。

お好きなものも口にせず、常に腹7分目に徹していた故人様。
入院生活になってもそれは変わらなかったようです。
アイスがとてもお好きだったのですが、ここ何年も口にしていませんでした。

ご家族で用意をし「おじいちゃん、食べて!」とお孫様からうながされ、一口、それはにこやかな顔で「美味しい!こんなに美味しかったか」、、と二口、、、
それでも三口めにはいかず「もう十分」と後はいくらすすめても首を横にふるだけだったようです。

ご葬儀は十数名で喪主は、息子様がおつとめになりました。
最後のご挨拶で、「本当は父を知る沢山のかたに見送りをして欲しいと思ってました。
連絡をしていない方から叱られるのは覚悟しています。
そして父と大変ご縁のあった方達に集まっていただき感謝したい。
自分に厳しく強い意志があったから最後まで生き抜きました」
と感慨深けにおっしゃってました。

最後にご遺影にえらんだ写真は、お父様が証明写真に撮ってほしいと喪主様にお願いした時のもの。
とても気に入って「葬式の写真はこれでいい!」と、嬉しそうにされていたそうです。

「希望通りいい写真ができました」とご挨拶を終わられた喪主様もとても晴れやかな表情でした。
集まられた皆様方も、「お疲れ様!」「もうゆっくりしてな!」「ありがとう」と、口々に故人様に告げられてました。

一人の人生の尊さを改めて感じる事となったお別れとなりました。

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家族葬エピソード122:「とても母らしい、素敵な遺影に」

「一昨年父をおくったばかりなのに...」
ポロポロと涙をこぼしながらため息をつかれるようなお言葉で静かにお話しをして下さいました。

今回お手伝いさせて頂きましたお式の故人様は生け花がご趣味だったという女性の方でございました。
喪主様は一緒に住んでらした娘様がつとめられました。故人様は5年程施設にいらしたそうで旦那様が一昨年亡くなられとても寂しがられ、がっかりされておられたそうです。

「母がいなくなって私は一人ぼっちになってしまったんですけど...多分、母は喜んで父のところへ行ったんだと思います。それくらい父の事が好きでしたから...」

ずっと祭壇のお写真を見上げながら独り言のようにお話ししてくださいました。

スミレ色のお着物を着られ、可愛らしい笑顔で微笑まれておられるお写真にとてもご満足して頂けたようでございました。
「実はこの写真、父と一緒に写っている写真なんです。父が亡くなった時にもこの写真を祭壇写真にしてもらったんですよ。母のお気に入りの写真なんです。だから、絶対この写真でお願いしようと思って...」
「こんな素敵な写真になって嬉しい。とても母らしい。」
と、うれしさとお母様に対する誇らしさの混じったお言葉に私共も大変嬉しく思いました。

百合、ひまわり、カーネーション。たくさんの華やかなお花、皆様がメッセージを書いた折り鶴をお柩一杯に入れていただき、

「ありがとう。お父さんと逢えるね。良かったね。」

喪主様がお母様のお顔をさわられながらかけられたお言葉がお別れのお声がけの言葉となり、初夏の眩しい陽射しのなかご出棺となりました。
「一人になってしまう...」
と、言われた喪主様に私自信を重ね合わせ、とても切なく思ったお式でございました。

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家族葬エピソード121:「生花祭壇が本当にいいわぁ」

今回、備庵牧にてお手伝いさせていただきました。

出来上がった花祭壇を見られての一言目。
「金額が...金額だから、もっとしょぼいかと思っていましたー。スゴイですね。ありがとうございます」でした。

祭壇生花とは別に、スタンドのご供花も3本あり、とても華やかな雰囲気になりました。
ご長女様より、「遠方に孫が3人いるのだけれど...来れないので孫一同で、もう一対、スタンドのご供花を頼んだ方がいいですか?」と尋ねられました。
私は「こちらの祭壇のお花だけでも、充分にお柩におさめ、お別れする事出来ますよ」と提案させていただき、「じゃあ、このままでいいですねー。祭壇が本当にいいわぁ」との御言葉を頂きました。
そのように言っていただくのが何より嬉しく思いました。


故人様は2人娘のお母さま。
「最後の最後まで、酸素をつけていたから、口もとに、跡が残ってたのに...納棺師さんってこんなに綺麗にしてくれるんですね。」と大絶賛されておりました。
故人様は、綺麗に着せ替えていただき、メイクも可愛らしくされておりました。
ピンクの口紅をつけられて。
「あまり、お化粧する人じゃなかったけど...良かったー」と娘様が仰っておりました。


その後、お柩の前のお寺様のお道具に関しても尋ねられました。
「なぜ、こうなんですか?」
と言う質問に対して、
「菩提寺のお寺様は、こういう決まりが有りまして、このようにさせていただいております。」 とお答えすると、
「うちのお寺様ってかなり、厳しいんですよねー、他の葬儀社でも言われた事が有ります」との事でしたが、「厳しいお寺様ですが、御住職はとても優しいお方です。ご心配されなくても大丈夫ですよ。」とお答えしました。
納得していただき、「また、ご不明な点がございましたらいつでもおっしゃってください」
とお伝えしたら、安心されたようで「分かりました。ありがとうございます」と開式までのお時間、ゆっくりと過ごしていただきました。

お身内のお葬儀など、そうある事ではないので色々と心配になるのだと思います。
通夜式も開式し、予想していたより、御弔問の方がおみえになりました。
最後は喪主様よりのお礼のご挨拶の後、閉式。
無事に通夜式は終了致しました。

ご葬儀の当日の朝、備庵【牧会館】に入り、ご挨拶させていただき、まず、故人様のお顔を拝見させていただいてから、仕事に入らせていただきました。
本日も開式までのお時間、ゆっくりと過ごしていただきました。

定刻となり開式。
お寺様のご指導の元、滞りなく終了しました。
最後のお別れの際、皆様でお柩にお花を手向けていただき、「お花でいっぱいになった。
綺麗だね」 それぞれのお言葉をかけていただきながらお別れをされました。

喪主様が最後のご挨拶の際、皆様に丁重なお礼と、私、1人になってしまう...。と言われていましたが、温かく見守ってくださる皆様がいらっしゃるかと思います。
お見送りは数人。全員が火葬場へと向かわれました。

日差しが眩しい中の御出棺となりました。

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家族葬エピソード120:「30年以上ずっと一緒にいて、嬉しかったですね」

誰もいない式場でただ一人、静かに座って祭壇の遺影写真を見つめられていた故人様の御主人。
哀愁漂うような後ろ姿に引き寄せられるようにそっと近付き声を掛けました。

「何にも考えてなかったから、どうしたらいいかわからなくて...」
「急にこんなことになるもんなんやなぁ...」
と、悲しいというよりどこか現実味がないような表情で遺影写真を見つめながらポツリ、ポツリとお話ししてくださいました。

故人様と御主人の間にお子様はおらず、30年以上もの間ご夫婦二人三脚で歩んでこられ
「仕事で転勤が多くて、あちこち移り住んできたけど愚痴を一度も言わないで僕に付いてきてくれて...
優しくて...もの静かな人なんだけど、いつもいろんな話を聞いてくれてね...」
と。

故人様は奥ゆかしい女性だったのだなと思いながら、故人様のお好きだった事やお好きな食べ物をお伺いしましたが、思い付かないような困惑したご様子でした。
突然の感情の変化に追い付いていないご様子の御主人がとても心配になったのを覚えています。

義姉様が到着され、故人様のお顔をご覧になり
「とっても綺麗になって...良かったねぇ」
と声を掛けられ、御主人と共に椅子にかけられお話しされておりました。
皆様に珈琲をお出ししたところ、故人様が珈琲がお好きだったと教えてくださり、御主人もハッとされた表情をされ、故人様もご一緒にと皆様と同じ珈琲をお供えさせていただきましたら大変喜んでくださいました。
「珈琲好きやったけん、嬉しいなぁ」
と故人様に声を掛けられ、故人様との思い出話に花が咲き、御主人もここで初めて笑みが溢れました。

お式は滞りなく進み、御主人より御礼のご挨拶がございました。
ご参列いただいた皆様へ感謝を伝えられると、故人様とのたくさんの思い出が走馬灯のように駆け巡ったのでしょう...想いを言葉にしようとしますが嗚咽を漏らし涙が止まりません。
ひとこと、ひとこと、言葉にする度に涙で声を詰まらせながらもご自身の言葉で一生懸命に故人様との思い出をお話しされました。
「こうゆう形で別れることになって、本当は悔しいですね...。
30年以上ずっと一緒にいて、嬉しかったですね...本当に楽しかったです...」
と。
ご夫婦の深い愛に触れ、御主人のそのお言葉、そのお姿がとても印象的でした。

最後のお花入れでは、ひとつひとつのお花に想いを込めて皆様の手で故人様へ手向けられ、労いと感謝のお言葉を掛けられました。
皆様涙を浮かべながら故人様を見つめられる中、御主人は溢れる涙を何度も手で拭い、言葉はなくとも故人様の頬に手を添え、心の中で想いを伝えられているようでした。

故人様のお父様は、故人様のお顔をご覧になる度に涙を溢されておりましたが、最後は
「ちぃそう(小さく)なったのぉ」
と苦しい表情で故人様を見つめ、別れを惜しまれました。

お式の終わりのご挨拶で初めて涙を溢された御主人。
感情の変化に追い付いていないご様子だった中で、ようやく涙を流された御主人のお姿に少しホッとした私がいました。

共に過ごしたかけがえのない大切な人の死に直面すると、見た目や思っている以上に心に受ける多くの感情はその人により大きく異なります。
今の想いを言葉にしたり、涙を流したりすることはとても大切だと感じます。
良いお見送りができるようお手伝いさせていただくだけでなく、ご遺族様の声に耳を傾ける中で心に向き合い、少しでもお気持ちが和らぐよう寄り添うことは心のケアにも繋がります。
私自身、日々大切にしていることを改めて強く感じることができたご葬儀でございました。

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家族葬エピソード119:「黄色と緑の2着のお洋服」

故人様は60代の男性でした

私が故人様にご挨拶に伺ったとき、すでにお柩の前や中には沢山の果物とお酒が添えられていました。
お柩の上にも焼酎が置かれ、お酒が大好きだった故人様にご家族さまがご用意されたようです。

ご親族の女性が側にいらっしゃり
「あー、白装束じゃないんやねー」
と少し驚かれていました。

故人様のお身体の上には鮮やかな黄色と緑の2着のお洋服がかけられていました。
「故人様のお好きだったお洋服を奥様が準備して下さったみたいですね。
とてもキレイですね」
と言うと、
「ほんとキレイ!よかったわー」
と微笑みながら故人様を見つめていらっしゃいました。

奥様は次々にみえるご親族の方々にとても気を使われていて、あっちにこっちにとやすみなく動かれていました。

少しお疲れの様にみえ、
「お迎えはスタッフがさせていただきますので少しお休みされませんか?」
と声をかけたのですが、それでも
「休みたいけれど...」
と、躊躇されていました。

たまたま通りかかった娘様が
「お母さん。まだ、先があるんだから少し休もう!」
と声をかけてくださったので、

「何かございましたら、奥様にお声をかけますので」
と伝えると、
「うん」
と頷き控室に向かいました。

葬儀は進みお別れの時、お花入れの時もどこか控えめな奥様でした。

涙が溢れているのに、故人様から少し離れた位置におられ皆様がお柩の中にお花を手向けているのを見つめていらっしゃいました。

切り花を奥様に渡すと頭を下げて受け取り、やっとご主人様の側に行かれました。

気遣いの奥様。
そんな奥様のこころの支えに少しでもなれただろうか...そう考えさせられたお式でした。

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家族葬エピソード118:「貴方についてきて良かった」

故人様は40代と若く、突然のお別れでありました。

お勤めになられていた会社の社長さんが来られ
「いつも一生懸命働き会社を引っ張っていくのは君だと思っていた。
こんなに早く居なくなるとは悲しい」
とお柩の故人様に優しく声をかけられており、
喪主を務められた奥様は
「あまり仕事のことを話す人では無かったから、そう言って貰えてとても嬉しいです」
と涙を流しながらもしっかりと挨拶されておりました。

会社で1番仲の良かった方が来られ、お柩の顔をご覧になられると大きな声で泣き崩れられ
「なんで、なんで」
と呟くばかりで、その姿を見た故人様のお父様は耐えきれないご様子でお外に行かれ声を上げて泣かれておりました。

お式の時、奥様はとても憔悴され中学生の息子様がまだ小学生のご兄弟を奥様の代わりに面倒を見られており、家族を支えて行く覚悟をうかがえました。

お式の最後には奥様が故人様へのお手紙を読まれました。

「優しくて真面目で几帳面な貴方についてきて良かった。
職場の方から貴方の話を聞いて知らない一面も知ることが出来て嬉しいかったよ。
実はかなりの寂しがり屋だから心配しています。
いつか私がそっちに行ったら真っ先に迎えに来てね」
と涙で詰まりながらも思いを伝えられておりました。

お花と共にたくさんのお菓子を入れられ、あまりにも早すぎるお別れを悼みました。

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