家族葬エピソード306:「お父さんの事は任せて下さい」

儀式的な事はせずに、家族二人でお別れをしたい。
故人様のお父様である喪主様と故人様の弟様のご希望により、お二人でのお別れとなりました。

喪主様は、数年前に奥様に先立たれた際も私共に御依頼をいただいたそうです。

会場には、あまりの突然のお別れにお言葉を失くされているご様子のご家族様がいらっしゃいました。
故人様は読書や音楽鑑賞がご趣味で、特に文芸書や洋楽を好まれていたそうです。
真面目で時に思いつめてしまう所もあるご性格だった故人様。
お棺の上には、故人様の学生時代のお写真が置かれていました。
ご出棺の前のお別れのお花入れをしていただいた際は、思い出のお写真もご一緒にお棺へとお納めしていただきました。

終始お言葉を発せられなかったご家族様。
ご閉棺の前に

「お声掛けされませんか?」

とお声をかけると

「さよならやなぁ。お母さんによろしくな」

と絞り出すように喪主様が嗚咽混じりにおっしゃりました。

「お父さんの事は任せて下さい」

と弟様も涙を溢れさせてお言葉をかけられました。

そのご様子を拝見し、ご家族様のお別れの辛さを思うと私も胸が締め付けられる思いとなりました。

粉雪が舞い散る中、静かなご出棺をお見送りしていると、会場内のご家族様のご様子が思い起こされ、目頭が熱くなるのを感じました。


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家族葬エピソード305:「あんたはばあちゃんから育てられたんよ」

「勤勉で真面目でしっかり者、それがお母さんです!」
と喪主となる長女様が1番最初におっしゃったお言葉でした。

神戸で生まれ、戦争の疎開先で別府にこしてきたそうです。戦争経験者。終戦後は、懸命に勉強に励み学校に行き、音楽がご趣味と言う事でピアノの練習にも打ち込んでいたと言う事。90代にしてピアノはとても上手だったとお聞きしました。
若い頃に戦争を経験し、癌にもなり、大変な出来事が続いたようでしたが、その経験をいかし、講演を頼まれたり、短歌をつくり自分の気持ちを詩にしてよく詠まれていたということでした。

お孫様が
「小さい頃は、よくおばあちゃんちに行ってて、半分以上おばあちゃんが育ててくれたよね!」
と喪主様に言うと
「うん、うん、そーや!あんたはばあちゃんから育てられたんよ」
と涙を拭いながらうなずき、故人様のお写真を見つめていました。

何かお好きな食べ物は?とお聞きすると
「嫌いなのは牛乳!他は何でも好き嫌いなく食べてたわぁ」
と喪主様がおっしゃっていたら、急にお孫様が
「なんかだんだん思い出してきた!おばあちゃん、アップルパイが大好きやった!家に行ったらいつもあった!後、お饅頭も!」
とお二人で話がはずみ、いらした時の暗い表情から考えられない、笑い声もでて、お二人で昔の話しを楽しそうに語り合っていました。

儀式も終わり最後のお別れとなりました。
お好きだったお洋服、買って袖を通すことがなかった肌着、喪主様が買ってとても気に入っていた靴等をお柩におさめていただきました。
ご用意させていただいたアップルパイやお饅頭も、
「向こうに着いたら食べてな」
と喪主様が優しくお声をかけられお顔の側にたむけられました。
そして色とりどりのお花をたむけ、お別れをしていただきました。

最後にひ孫様がつたないしゃべり方で
「ひいばぁ、バイバイ」
とお顔を見て何度も手をふるお姿に、まわりの皆様も涙をぬぐう、最後のお別れとなりました。


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家族葬エピソード304:「また、お母ちゃんの娘で産んで」

「最期の言葉は『ありがとう』って。かすれた声で言った『ありがとう』が今も耳に残ってるの...」
そうお話ししてくださった娘様。
故人様と一緒に暮らしていた娘様は目に涙を浮かべ
「独りになっちゃった...」
と、寂しそうに呟かれました。

朗らかで明るく、いつも笑顔。ユーモアでいらっしゃった子供想いのお母さんだったとお伺い致しました。
『たまには紅をつけなさい』って言われていたほどお洒落な方だったそうで、淡い色がお好きだった故人様が好みそうな淡いピンク色のお棺を用意させていただき、ご遺族の皆様とても喜ばれておりました。

ご納棺の儀では、皆様の手をお借りし故人様のお体を清められ、お棺の中へ故人様を納めていただきました。故人様お気に入りの可愛らしいツーピースのお洋服や靴、愛用の櫛なども一緒に添えられました。私共スタッフとともにご遺族の皆様とさせていただいたご納棺の儀。故人様を想う皆様の涙とあたたかい優しさに触れたひとときでした。

ご遺影写真は、柔らかい雰囲気に包まれたお人柄が滲み出たような笑顔が印象的なお写真。
デイサービスに楽しく通われていた際に撮られたお写真だそうです。そのお写真を前に、故人様とのたくさんの思い出話とともに
「昔は自宅葬とかで、話したり悲しむ時間もなく過ぎてしまった。家族葬は本人の希望なんです。家族葬にして良かった!
みんなでゆっくり話しもできるし、思い出話をして笑ったり泣いたり...皆さんのおかげです。とても感謝しています」
と、私共に感謝のお言葉を掛けてくださりとてもありがたく感じました。

最後のお別れの時。
皆様が想いを込めて折られた折り鶴とともに、お孫様と一緒に折らせてもらった蝶々も、たくさんのお花とともにお柩の中へ手向けられ、笑っているように見えた故人様のお顔に
「うわー!キレイ!写真と同じ顔!」
と感嘆の声があがりました。
しばらくの間、故人様を見つめられる皆様。
次第に別れの寂しさが込み上げる中、寂しい想いを内に隠し、涙を浮かべながらも笑顔で
「何十年か振りにお化粧して...笑って見送ってやらんとね!」
と、自らを奮い立たせるように声を震わせおっしゃった娘様の一声でみなさまお一人ずつ故人様へお声を掛けられました。

「ありがとね」
「また会おうね」
「みんなに送ってもらって良かったな」
そして最後に...
「また、お母ちゃんの娘で産んでな」
娘様が声を掛けられて、皆様の手でお柩の蓋を閉じられご出棺となりました。

涙を隠し、精一杯の笑顔で。
たくさんの愛情を注いでくださった故人様への愛に溢れたお別れでございました。


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家族葬エピソード303:「べっぴんさんに写っちょんわ」

「急やったけん、びっくりしたけどなぁ95までも生きちょってくれたけんもう大往生やわな」

少し寂しそうに、ご自分を納得させるようにご兄妹3人でお話ししてくださいました。
一緒に住んでおられたご長男様が喪主様をつとめられました。

「つい、何日か前までは元気に過ごしよったんやわ。デイサービスにも行ってなそれがな、本当に急にでぇ」
「でもなぁ苦しんだり、痛がったりしたんじゃないけん良かったわぁ~」

故人様は95歳の女性の方でございました。
祭壇のお写真は10年前のお誕生日に撮られたお写真を選ばれました。
「べっぴんさんに写っちょんわ」
と、お気に入りのお写真だったそうです。

お若い頃は、旦那様と一緒に畑仕事をするのが大好きでいらしたとか畑で出来た野菜を皆様に配られたりするのを楽しみにされていたそうです。
旦那様を亡くされた晩年はデイサービスで行かれていた施設でこつこつと静かに大好きだったぬりえをされるのがご趣味だったとのことでございました。
大好きな食べ物は焼き芋。
どなたに伺ってもどんな食べ物よりお好きだったとの事でお供えには焼き芋をご準備させて頂きました。

「お婆ちゃんと言ったら焼き芋だよね。おやつって言ったら焼き芋でさよく一緒に食べたなぁ。」
と、お写真を撮られたり、一緒に焼き芋を食べた時の思い出話をにぎやかにされておられご親族皆様に大変喜んで頂けました。

お別れの際、お孫様が感謝の気持ちや思い出話をお別れの言葉という形で言われました。
お柩の中に祭壇のお花をすべて皆様に入れていただき、折って頂いた折り鶴、お孫様の心のこもったお手紙、そして故人様の大好物の焼き芋をすべて入れていただきました。

「綺麗な花が一杯であんたべっぴんさんで。ありがとう」
ご長女様がお顔に触られながら言われたお言葉が最後のお声がけのお言葉となりました。
ご兄妹とお母様親子4人で乗られたお車で思い出話をされたのでしょうか。

長い人生お疲れ様でしたと手を合わせお見送りさせて頂きご家族の温かさを感じたお式でございました。

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家族葬エピソード302:「がんばり屋」

今回お手伝いさせて頂きましたお式の故人様は60代の女性の方でございました。

喪主様は旦那様がつとめられました。
喪主様も肺のご病気を患っておられるとのことで、体調も万全では無く奥様を亡くされたショックと悲しみで気落ちされておられる状態でございました。

奥様の体調の変化を心配された喪主様が病院に行く事を進められ診察に行かれてそこで癌の末期であることがわかったそうです。
私共が式場に行った際には喪主様、ご長女様、ご長女様のご主人と3人でゆっくりお話しをされておられました。
祭壇のお写真はご病気のわかる前のふっくら、はつらつとした優しそうなお母さんと言う印象の笑顔のお写真でございました。

お花が好きで、ご自宅のお庭の手入れをいつもせっせとされていたとの事。
ご病気がわかったてからも出来る限り町内会の集まりや、行事にも積極的に参加され皆様から頼りにされておられたそう。
ご近所の方がたくさんお参りに来て下さり喪主様を気遣っておられました。

「学生時代、結婚してからもこうやって話をしたなぁ~。
いっつも私ばっかり話をして『うん、うん。そうやな。』って聞いてくれたな。何でなん...」
青春時代を共に過ごされたご友人もお柩のところでずっと思い出話をされておられました。

お式は粛々と進み、喪主様が皆様にお礼の言葉を言われてました。
「仕事が大好きで、結婚の条件が『仕事を続けさせてくれること』でした。
長女を保育園に預けて仕事に行くと言う生活。
単身赴任をしていた自分に代わって家と、家族を守ってくれ仕事では役職に付く程のがんばり屋でした。
でも、病気には勝てなかった。
今日は親しかった方達に見送られて妻も喜んでいるのではないかと思います」
絞り出すようにゆっくりとお礼のご挨拶をされました。その愛情の深いお言葉に胸が締め付けられるようでございました。

お花がお好きだった故人様。
お柩には祭壇のお花を皆様にお声掛けをしていただきながらすべて入れて頂きました。
「もう、頑張らんでいい。後の事は心配せんでゆっくりしよな。」
喪主様の言われたお言葉が最後のお声がけのお言葉となりご出棺となりました。喪主様の奥様に対する愛情深いお話しが心に残るお式でございました。

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家族葬エピソード301:「かにばあちゃん」

故人様はお誕生日を迎えたばかりの90代の女性でした。

公務員であった御主人の縁の下の力持ちに徹し専業主婦として支えてこられ、人の悪口を一切言わず、常に周りの人を大切にする優しくてやりくり上手な方だったとお伺い致しました。

手先が器用で、レースや毛糸の編み物をご趣味とされ、料理も大好き。
自慢のお料理をお孫様や曾孫様にも振る舞ってくれたり、夏休みにはディズニーやハウステンボスに旅行へ連れて行ってくれたりと、よく面倒を見て可愛がってくれたそうです。

曾孫様が幼い頃、よく蟹の真似事をして遊んでくれていたそうで、それ以来『かにばあちゃん』と愛称で呼ばれ慕われていらっしゃった故人様。
成長をあたたかく見守ってくださった故人様の優しさは、あたたかく包んでくれるだけでなく、時に背中を押してくれる力になっていたとのこと。
高校生になったばかりの曾孫様は、片時も故人様の傍を離れずお過ごしになっていらっしゃいました。

優しそうなお人柄が伝わる柔らかい笑顔のご遺影写真は、数年前お出掛けになったバラ園で撮影された1枚だとお伺い致しました。
ご遺影写真の候補にとお持ちになっていらっしゃった何枚かのお写真をお預かりし、故人様の在りし日をお偲びするメモリアルコーナーを式場の入り口に用意させていただきました。
そこには故人様のお人柄、生前のご様子を紹介するメッセージカードや鮮やかな色で折った鶴等も添えさせていただき、ご遺族・ご親族様の目に留まるとメモリアルコーナーの前から離れず思い出話に花を咲かせていらっしゃるお姿がありました。
皆様が笑顔でお話しされる様子を拝見し、良かったと安堵するようなあたたかい気持ちになりました。

最後のお別れの時。
色とりどりのお花を綺麗に飾るように手向けられた皆様。お顔まわりには故人様にとても似合う淡いピンク色のユリやカーネーションが飾られ、穏やかだった故人様の表情が笑っているように見えました。

たくさんのお花に包まれた故人様に
「可愛いよ」「キレーイ!」
と声を掛けられ
「ありがとう」
の言葉とともに、お式の間、皆様の手に大切に握られていた想いの込められたお手紙をそっとお柩の中へ納められていきました。
故人様のお人柄が偲ばれるお別れとなりました。

片時も離れず故人様の傍にいらっしゃった曾孫様。
ご遺影写真を、卓上にも置けるサイズの写真も用意させていただいていました。今は曾孫様の勉強机に大切に飾られているそうです。これからもきっと傍で見守ってくれていることでしょう。

「今のこのご時世だけど、家族でゆっくり送ってあげることができて良かった。良くしていただいて本当に感謝しています」
とありがたいお言葉をいただき、お手伝いさせていただいたこのご縁に感謝の気持ちでいっぱいになりました。


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家族葬エピソード300:「初孫からの手紙」

「父を送るうえで心残りがあります。
父の意識があるうちに、感謝の言葉が言えなかったことです」
喪主を務められたご長男様がおっしゃったお言葉が胸に響きました。

その想いが『最後は良くして送ってあげたい』という思いに変わり上質なプランを選ばれ、喪主様の想いをしっかりと受け止め、お手伝いさせていただく身として気が引き締まる思いでした。

12人兄弟の8番目に生まれたという故人様。
長年、タクシーの運転手として勤め上げ、その背中を見て育たれた喪主様も故人様と同じ道を歩まれ、その情熱をしっかり受け継がれていらっしゃいました。
喪主様の故人様に対する想いは人一倍強かったことと思います。

式場の祭壇には溢れんばかりのお花で埋め尽くされ、遠方にお住まいでご参列できなかったご長女様やお孫様からの想いが込められたご供花も届けられました。

真っ赤なポロシャツを身に付けられたご遺影写真。
お柩の中にもそのポロシャツが納められ、お顔の横にはお孫様からのお手紙が添えられていました。
お伺いすると、ご参列できなかったお孫様からメールで届けられた故人様へのお言葉をパソコンで文字に起こしお手紙にしてお柩の中へ入れられたとのこと。
「初孫からの手紙。葬儀で読んであげたいけど涙で言えそうにない」
と、残念そうにおっしゃったので、
「せっかくなので、宜しければ代読いたしましょうか?」
と申し出た私共の提案に喜んでくださり、大切なお手紙をお預かり致しました。

お式の中で、お孫様からのお別れのお言葉として代読させていただきました。
幼い頃の思い出や、一緒に北海道旅行に行く夢が叶えられなかったこと。
おじいちゃんの性格をそっくり受け継いだ自分がいたこと。
そして、お別れに立ち会えなかった謝罪とともにお世話になったことへの感謝の思いが綴られ
「コロナが落ち着いたら必ず会いに行くから待っててね。最後に笑顔で送ります」
と、締め括られておりました。
そのお言葉は、離れていても故人様を想う気持ちは変わらないと教えていただきました。

最後のお別れでは、式場内のたくさんのお花を思い出話とともに手向けられ
「お母さんが先に逝っちょんけんな、このお花を持ってってな」
「仲良くケンカしな~」
と、笑みが溢れておりました。

最後に、よく着られていたお洋服やハンチング帽子などと一緒に、私共で用意させていただいた故人様がお好きだった銘柄のビールに唐揚げ等を手向けていただき
「いっぱい呑みよえ~」
「可愛がってくれてありがとう」
と、喪主様の心残りを払拭するかのようにたくさんの『ありがとう』のお言葉や想いで溢れ、澄み渡る寒晴の空の下、ご出棺となりました。


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家族葬エピソード299:「沢山の思い出写真」

故人様は80代の女性でした。

式場内にはところ狭しと故人様のお写真や作品が展示されていました。
若いお孫様達がそれぞれに沢山の写真を持ち寄ってくださいました。
お参りにこられた親族様方はしばらく立ち止まり楽しげに思い出話をされていました。

「これ○○ちゃんやろ!」
「違うで!○○ちゃんやん!」
お若い頃から最近までの故人様の様子が沢山の写真に納められており、また一枚一枚丁寧にラミネートされていました。

喪主な男性もまだお若いのにしっかりされていて、お参りの方への礼状もご自身で作成されていました。
お話を伺うと、お孫様にあたるそうで、今回、おじいさま、お父様に続き三度目のお見送りと言うことでした。

夜も眠らず、ずっとお礼の言葉を考え練習されていたそうです。

故人様は料理もお好きで、こだわりの玉子も用意されていました。

意外にもカップラーメンがお好きで、体調を崩され入院した時にはずっと
「食べたい。食べたい」
と言われていたそうです。

葬儀の日の朝、ご挨拶に伺うと喪主様のお母様はまだお布団の中で眠っているようでした。
昨夜遅くなったようでお疲れだったのでしょう。
そんな様子を話してくださった喪主様は一睡もしてないご様子でした。

お別れの時。

ご家族お一人お一人が写真を手にお柩のまわりに集まりました。
「お入れしたい写真を展示場からお持ちになっていてください」
とあらかじめ担当者が伝えていたのです。

「あー。こんなにお花に囲まれて」
「これはいいねー」
と写真を手向けながら感動されていました。

お柩の中には沢山の切花とお写真が納められ思い出ばなしはしばらく続きました。

皆様で明るくお見送りしている様子に、『故人様の為に故人様の大好きだった物や沢山の思い出写真を持ち寄り送り出してあげたかったのだな』とご家族様の暖かい気持ちに私も胸が熱くなりました。

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家族葬エピソード298:「お好きだった桜の花」

故人様は80代の女性でした

葬儀の前日、お柩の中に眠る故人様はお一人で式場におみえになりました。

ご家族の参列はなく、知人の方々でのお見送りでした。

一晩だけ、寂しい思いをされたかもしれません。
そんな思いを察したかのように、葬儀の日には早くから知人の方がおみえになり、故人様のそばに寄り添い話しかけられていました。

決してしんみりするわけでもなく普段通りに...。

「どうかい?」
「顔色いいね?」

確かにお柩の中の故人様の頬はうっすらと薄紅色に色づき、まるで眠っているようでした。

故人様がお好きだった桜の花と、ご用意して下さったお写真を入り口に飾っていると、
「あら!ステキ」「ほんとにいいわー」
としばらくご覧になり故人様に報告にいかれました。

「好きだった桜がいっぱいあるよ!良かったねー」
と。

時節がら本物の桜の花をご用意できず残念に思っていましたが、そのお言葉をいただいてとても嬉しくおもいました。

お別れの時、皆様それぞれの思い出の物をお柩の中に手向けられました。

私達スタッフもお柩に桜の花を手向けさせていただき、スタッフも含め全員で故人様をお見送り出来たこと、とても心が暖かくなりました。


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家族葬エピソード297:「お孫様のお手紙」

故人様は90代の女性でした。

「母は社交的で誰からも慕われる人でした」
と喪主である息子さんはご挨拶の時皆様にそうおっしゃいました。

「そんな母だから沢山の人に来ていただきたかったけれど、この時期のためやむを得ず少人数の家族葬にさせていただきました」
喪主様は本当に残念そうでした。ただ、皆様のお気持ちは沢山届いていました。

式場内には所狭しと沢山のご供花。

故人様にも寂しい思いをさせないようにお供えものも沢山ご用意されていました。

「皆さん。ありがとう。ありがとう」
喪主様はいつまでも頭を下げて感謝のお言葉を伝えていました。

親族の皆様も次第に目に涙があふれ、静かにお式がはじまりました。

お式の途中で2人のお孫様からのご挨拶がありました。
お二人とも涙でなかなか言葉にならず、やっとの思いで感謝の気持ちを述べられました。
昨夜一生懸命文章を考えたようですが、うまくお伝え出来なかったらと悔やまれていたので、
「最後にお柩のおばあさまにお渡ししませんか?」
と話しかけると
「入れていい?」
と喜んで預けてくださいました。

お別れ時、お孫様のお手紙と皆様の思い出の品々、喪主様とお母様2人の思い出をお柩の中に納めゆっくりとお蓋はとじられました。