家族葬エピソード-56ページ目｜【公式】大分市・別府市・豊後大野市での家族葬・葬儀・葬式なら備庵（ビアン・びあん）・判田台会館

家族葬エピソード476：「胸が詰まる思いとなるお式」

今年の2月に、奥様をお見送りされたばかりの故人様。

トラックを運転され、運送業を営われ、忙しいお仕事の間にもご家族様との時間を作る為、早朝からお仕事をしたりと、ご家族様と過ごす時間を大切にされていたそうです。

思い出コーナーに飾られたのは、カラーや白黒のご家族様とのお写真。昔、運転されていたとお聞きした三輪のトラックのイラストでした。

ひ孫様が、イラストを見るなり、
「じぃじのトラック。」
と嬉しそうに指を差してくださいました。

そのご様子に、まわりの方々の思い出話が盛り上がるのを感じ、私も嬉しく思いました。
式場内には、故人様がお好きだった歌手のCDを流させていただきました。

曲が流れると
「これじゃあ、これじゃあ。」って言ってると思います。
とご家族様が嬉しそうにおっしゃってくださいました。

お供えには、お好きだった、うどんと、良く食べていたお菓子がたくさんご用意されました。

お式後のお別れ時、色とりどりのお花と共に、お柩の中には、たくさんのお菓子が納められました。

「好きやったのに、最近は全然食べられなかったね。もう我慢せんで良いよ。」
「いっぱい食べてね。」
とご家族様からたくさんのお声掛けがなされました。

あたたかいそのお言葉に、ご家族様の愛情の深さが感じられました。

短い間に、ご夫婦をお見送りされる事となってしまったご家族様。お別れの寂しさ、悲しみを考えると、胸が詰まる思いとなるお式でございました。

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家族葬エピソード475：「紫陽花の花」

大正生まれ、90代の故人様。

三姉妹の三女としてお育ちになられた故人様は、わがままな所もあったそうですが、芯が強く、誰にでも優しい、ご性格だったそうです。

長い間、自営業でご家族様を旦那様とご一緒に支えて来られた故人様。

晩年は、家庭菜園をご趣味とされて、季節を問わずご自身で育てた野菜の収穫を待つ豊かな時間を日々お過ごしになられていたそうです。

祭壇に飾られた、御遺影のお写真は、紫陽花の花を背に、優しく微笑んでいるお姿でした。
お供えには、大好きだったお饅頭やゼリーをご用意させていただきました。

お式には、お子様方の他に、15名のお孫様、ひ孫様方全員がお別れに来られました。
そのご様子を拝見し、故人様とご家族様の絆に私は、胸があたたかくなるのを感じました。

お式最後の喪主様のご挨拶の中に
「父が亡くなり長い年月が経ちました。
母はこれまで私達をたくさん支えてきてくれました。久しぶりに夫婦が再会出来て、つもる話もあるでしょう。
長い間、お疲れ様でした。」
というお言葉に、式場内の多くの方々が涙を拭われていました。

最後のお別れでは、たくさんのお花とお供えさせていただいたお饅頭、ゼリーをご家族様方皆様でお柩へと納めていただきました。

ご親族様方皆様に付き添われ、涙雨が木々を濡らす中、静かにご出棺となりました。

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家族葬エピソード474：「とても良い式になりました。ありがとうございます」

故人様は70代の男性でした。
この様な時期だったこともあり、ご参列はご遺族、ご親族、友人5名で執り行うご家族葬でした。

ご辞退された方もいらっしゃったようですが、お付き合いの多かったご主人様には沢山のお参りの方がおみえになりました。

皆さま口々に
「コロナだけど、お参りだけさせて」
と故人様と最後のお別れをされていました。

同時にお知り合いやご友人から沢山のご供花が届き、移動もままならない状況になっていきました。

しばらく騒然とした状態が続きましたが、開式前には落ち着きを取り戻し、喪主様やご遺族様はホッとされた表情を浮かべながら
「でも、ほんとありがたい事です」
と仰っていました。

そして、ご着席と同時に開式となりました。

お別れの時、お身内の方々と親しいご友人でお柩を囲み、ゆっくりと過ごしていただきました。

お好きな花を供花から持ってきていただきお柩の中に手向けていきました。
故人様がお好きだったお酒と、つまみにお刺身を添えながら
「飲みすぎるなえ」
「酔っ払って母さんを見失うなえ」
「怒られるで」
と皆様、それぞれお声掛けをし笑い合っていました。

最後に喪主様が
「良かったなぁ。こんなにみんな集まってくれて。またな」
と目を潤ませながら故人様に声をかけお柩の蓋をとじました。

出発の時、皆様から
「とても良い式になりました。ありがとうございます」
と言っていただき、とても嬉しかったです。

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家族葬エピソード473：「元々オシャレな母だったから...｣

故人様は80代の女性でした。

「元々オシャレな母だったから...」
と娘様は毛染めを希望されました。
ご納棺に間に合う様にお母様に合った色を購入してこられ、綺麗にカラーリングされました。

お柩に眠るお母様を見つめながら
「あーやっぱりやってよかった！あの写真と一緒」
と遺影写真と見比べ嬉しそうに微笑まれ、そして目を潤ませていました。
それからお柩を祭壇の前に移動させていただきましたが、少しの時間を見つけてはお母様の側に寄り添われていました。

開式の時間になり、お寺様のお経が始まったとき、お席から嗚咽がもれてきました。
見ると娘様がハンカチを手に声を押し殺す様に泣いていました。
お会いした時から、学生の頃からの事をお話ししてくださっていて、お母様に随分苦労をかけてしまったととても悔やんでいらっしゃるようでした。

それでも優しく包み込んでくださったと。

家族旅行の写真を見つめながらしみじみと仰っていました。
事前の打ち合わせで、
「最後の挨拶は辛くて言えない...。」
と謝辞はしないと仰っていましたが、
「やっぱり言う」
と急遽お話しいただく事になりました。

声を震わせながら懸命に話すお姿に、参列されているご親族様も目頭を押さえながら聞き入っていました。

出棺の時、
「急に変えてごめんなさい」
とわざわざ伝えにきてくださいました。
「でもありがとう」
そう言っていただき本当に嬉しく思いました。

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家族葬エピソード472：「明るくて優しい父親｣

｢明るくて優しい父親｣
そう故人様についてお話して下さったのは喪主を務められた息子様。
ご遺影写真は入所されていた施設で撮ったお写真でした。
桜の絵の前で写る故人様は素敵な笑顔で朗らかなお人柄を表しておりました。

山仕事やトラックの運転手など色んな職業に就かれ働き者だった故人様は体を動かすことも大好きで晩年は散歩やゲートボールに精を出されていたそうです。
明るくお話がお好きだった故人様はよく冗談を言っては周りの人を笑わせていたそうです。

ご夫婦でよく旅行にも行かれたくさんの思い出を残された故人様について喪主様は
｢今頃母親と会って思い出話してるかも｣
と呟かれておりました。

とても明るく気さくな喪主様は故人様のお話をたくさんしてくださりましたが
｢最後の4年間はなかなか会うことが出来なくて寂しかったけど施設の人がたくさん写真を送ってくれたから父の笑顔を見れたのが嬉しかった｣
とご遺影写真の笑顔とよく似た笑顔がとても印象に残っております。

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家族葬エピソード471：「沢山の紫陽花の花｣

故人様は70代の男性でした。

その日、式場に沢山の紫陽花の花を抱えたお孫様がおみえになりました。
とても立派で鮮やかなブルーの紫陽花でした。
お孫様が故人様から株分けしていただき、大切に育ててきたそうです。

故人様のお写真と共に飾ると、それはまるで紫陽花畑に佇むお姿のようでした。
「素晴らしいですね」
とお声をかけると
皆様も
「ほんと！見事やねー」
「キレイな青やわ〜」
としばらく見惚れていて、お孫様もそれは嬉しそうでした。

紫陽花は切るとすぐに弱ってしまう為、担当者がお花に詳しいスタッフに電話をかけ次の日の葬儀まで綺麗に保つ方法を教わりました。
「沢山お水をあげて」
そう言われ、お式が終わったあと沢山水を差して帰りました。

次の日、気になって見にいくと奥様がすぐに私の側にみえ
「キレイなまま」
と嬉しそうに教えてくださいました。

「このお花、お柩に入れられる？」
奥様から問われ
「はい。全部お入れしましょう」
と言うと
「まぁ、主人喜ぶわ」
ととても嬉しそうでした。

お別れの時、ご遺族様やご参列された親族の方々にお選びいただいた花をはじめ、ご家族様が頑張って折った鶴やお手紙、そしてお孫様が大切に育てた紫陽花を故人様に手向けていきました。

全て入れ終えるとお孫様が
「全部青になったよ」
と心配そうでしたが、皆様から
「いいよ。じいちゃん喜ぶよ〜」
と言っていただき、嬉しそうに微笑んでいました。

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家族葬エピソード470：「思い出が沢山詰まったブリザーブドフラワー｣

故人様は60代の女性でした。

お花が大好きで自宅のお庭では沢山の花々を育てていました。

遺影写真に写る故人様の背景もお好きだったマーガレットです。
それを知ってか、お孫様からのプレゼントは枯れることの無いブリザーブドフラワー。
お柩の側に飾らせていただきました。

既におみえになっていた親族の方がまわりに集まり
「あらー可愛い」
「これはいいね〜」
と一気にその場が明るくなりました。

はじめは久しぶりに再会した方々で少し遠慮がちでしたが、お孫様のプレゼントでお話がどんどん弾んでいきました。

それからはどこのお席でも数人で談話されているほど和やかな雰囲気になり、そして、ほどなくしてお式が始まりました。

お別れの時には
「おばあちゃんの思い出が沢山詰まったブリザーブドフラワーは持って帰りたい」
との要望があり、祭壇のお花を全てお柩におさめていただきました。

嬉しそうに沢山の花々をお柩に手向けるお孫様達。
その様子を優しくみつめる親御様。
おばあ様もきっと微笑みながら見守っているんだろうとあたたかい気持ちになりました。

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家族葬エピソード469：「お姉ちゃん、また姉妹になろうね｣

｢自分のことよりひとのこと｣

いつも妹様ご家族のことを考えていてくれた故人様。
結婚をされずおひとりで生活をされていた故人様の元には妹様ご家族がいつも訪ねられていて、故人様も姪様や姪様のお子様も自分の子供や孫のように可愛がられていて皆様｢姉ちゃん｣と呼ばれて親しまれていたそうです。

かなり芯の強いお人柄であった故人様は
｢やると決めたことはやる。
やらないと決めたことはやらない｣
と我慢強く皆から頼りにされていた、と喪主を務められた妹様よりお話をお伺いいたしました。

6歳になる喪主のお孫様も
｢ねえねはもう起きないの？お顔見ていい？｣
と何度もお柩のお近くに行かれておりました。
喪主様が
｢小さくてももう会えないって分かってるんですよね。
いつも一緒に遊んでくれてたから寂しいと思います｣
とお話されておりました。

お式が終わりお柩を囲まれるように集まられたご親族を代表され喪主様のご主人様が
｢お姉さん、いつも私たち家族のことを第一に考えて下さり感謝の言葉が足りません。
私たちがやってこれたのもあなたのおかげです。
ありがとうございました。
安らかに｣
とお別れの言葉を述べられお花入れをされました。

大事にされていたお人形をお孫様の手で入れられ、お好きだったあんぱんもお供えされました。

最後に喪主様がお顔に触れ
｢お姉ちゃん、また姉妹になろうね｣
と小さく呟かれている姿に目頭が熱くなる思いでした。

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家族葬エピソード468：「鮮やかな色のグラジオラス｣

とにかく仕事一筋で、何事にも真面目に取り組む働き者でいらっしゃった故人様。
真面目さゆえに厳しい一面もおありでしたが、内に秘めた情熱は人一倍。
家業を支える要として仕事に向き合う姿勢や責任感、そして、ご家族を想う愛情をその背中で教えてくださったお母様でした。

ご葬儀当日の朝、遺族控え室にいらっしゃったご家族様の元へご挨拶に伺い、故人様にお供えしていたお仏飯を炊きたてのご飯に換えさせていただき、故人様のお顔を拝見させていただくと、目を引いたのはお柩に添えられた鮮やかな色のグラジオラス。
伺うと、故人様が亡くなられた日には蕾だったと言います。
ご葬儀当日の朝早くに綺麗に花開いていたのを見つけお持ちになられたと娘様は教えてくださいました。

柔らかく微笑まれお話ししてくださる娘様とご主人のお姿や、他にもご用意されていたお供え物の数々に、故人様を想う気持ちが伝わってくるようでどれもあたたかく感じました。

お別れの時。
お柩いっぱいに手向けられたお花やお供え物の数々、ご参列できなかった方々から届けられたお手紙、折り鶴等の様々な形の折り紙が彩りを添え、皆様のあたたかい想いに包まれた故人様。

ありったけの想いを注ぎ、旅立つお姿を目に焼き付けるように優しくお声をかけられるご家族様のお姿は、故人様とご家族様を繋ぐ心の絆となったように思います。

労いと感謝の想いが溢れるあたたかなお別れとなりました。

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