家族葬エピソード998：「みんなに覚えちょって欲しいんよ」：家族葬エピソード｜【公式】大分市・別府市・豊後大野市での家族葬・葬儀・葬式なら備庵（ビアン・びあん）・判田台会館

家族葬エピソード998：「みんなに覚えちょって欲しいんよ」

今回お手伝いさせて頂きましたお式の故人様は80代の女性の方でこざいました。
喪主様は、同居されていた二男様がつとめられました。

祭壇のお写真は桜の季節に撮られた１枚で花束を抱きしめられた優しい笑顔のお写真でございました。

「子供達それぞれの進路が落ち着いたので、私が仕事を退職して母の介護をはじめました。
母の世話をしていくうちたくさんの色々なことを勉強させてもらいました。」
二男様がご挨拶の時に皆様にそうお話されておられるのがとても印象的でした。
「母が『こんな人間やった』っち言うのをみんなに覚えちょって欲しいんよ。」
お打ち合わせの時からそう言われていた二男様はご自宅からたくさんのお写真やぬり絵、
良く着ていらした洋服を、メモリアルコーナーに全て飾って欲しいと持って来られました。
皆様から一番目につく場所にお写真はボードに貼り付け、ぬり絵は一枚一枚並べて手にとって見れるように、
お洋服はハンガーに掛けてコーディネートさせて頂きました。
参列の方が、『うわぁ〜凄いなぁ～本当にこのイメージの人やったなぁ。』とおっしゃるのを聞いて、
「そうやろ？派手好きやったけんなぁ～。」
と、嬉しそうに喜んでいらっしゃいました。
遠方からもご親族様が参列されお式の前までメモリアルコーナーをご覧になりながら思い出話をされてました。

お別れの時...
祭壇の鮮やかなお花を皆様にエピソードと共に入れて頂きました。
二男様と毎晩晩酌されておられた焼酎と日本酒、お好きだったネギトロも納めて頂きました。

出棺の時...
『ありがとうございました』と皆様にお礼を言われて泣いておられた二男様。

悲しみの中にも故人様のことを思い出して皆様で泣いたり、笑ったりのお見送り。
お一人、お一人のお気持ちのこもった家族の絆を感じたお式でございました。