家族葬エピソード947：「一緒に帰ってきたよ。と犬に報告できるわ」：家族葬エピソード｜【公式】大分市・別府市・豊後大野市での家族葬・葬儀・葬式なら備庵（ビアン・びあん）・判田台会館

家族葬エピソード947：「一緒に帰ってきたよ。と犬に報告できるわ」

6年前お父様を見送り、今回ご主人のお見送りをすることになった奥様。
6年前のご葬儀でしたが、覚えていてくださっていました。

「知ってる人がいて安心したわ、今回は主人なんよ...よろしくおねがいします。」
とおっしゃっていただき、ご主人様の事を色々お話していただきました。
お酒がとても好きだったこと。
その割に甘いものが大好きでとくにアンコは大好物だった。
と涙を拭いながら...
「家に犬が居て、私が帰ると　えっお父さんは？とキョロキョロ捜し回るのよ...
それを見てると涙がね...」
とまた、涙を拭われておりました。
自分のことは二の次で、いつも奥様の気持ちを優先してくれたとても優しいご主人様。

息子様娘様共に、いつまでもメソメソしないでとお母様を励まし、寄り添われておりました。
ですが、納棺の儀式が終わり仏衣に着替え髪をきちんと整えられたお父様のお姿をみた息子様...
「ヤバイ、泣きそうや、ガマンしてきたのに...」
と顔を手で覆われ...
「いいよいいよ、今だけ泣こう、泣いていいよ」
とお声をかけられた奥様も涙涙でした。

葬儀の日の朝、奥様は少し落ち着かれているようにみえました。
ご挨拶に伺うと、
「今日はお父さんを自宅に連れて帰れるんよ、一緒に帰ってきたよ。と犬に報告できるわ」
と微笑まれながらおっしゃっていました。

ただご葬儀の読経中...後ろから見ていましたが奥様と娘様の肩はずっと震えていました。
強がっていた娘様も悲しみを淋しさを堪えられていたんだな、と感じました。

ご家族の大切な大黒柱を亡くされ不安と淋しさでいっぱいでしょう...
一日でも早く普通の日々がおくられるよう願うばかりです。