家族葬エピソード85:「毎日おはようって言わんといけんなぁ」

故人様は、とてもきさくな性格で裁縫や手芸を趣味にされていた80代の女性でした。
故人様のご主人が喪主をお務めになられ、備庵牧をご利用いただきました。

故人様が入院されていた病院の医師より
「1週間もたない」
と言われてご心配になり、お亡くなりになる前日・前々日とお子様方が事前相談にお見えになっておりました。
初めての事で、とてもご不安な様子がうかがえました。

もしもの時にどうしたら良いか等お話しさせていただき、気になることやご不安なことを1つ1つお聞きしました。
明確なプランと様々な例を挙げ、お気持ちを汲み取りながらご提案させていただきました。

故人様は闘病生活により長い間ご自宅へ帰れておらず
「家に帰りたい、帰りたい」
とおっしゃっていたとのこと。
「自宅に帰らせてあげたいけれど立地の都合上難しい」
と悩まれておりましたので、
「病院からご自宅の前をゆっくり通って式場へお連れさせていただくのはどうでしょうか」
とご提案させていただきましたら
「それがいい」
とみなさま頷かれ、私共の提案に喜んでいただけました。
お話しをしていくうちに色々なご不安が取り除かれたご様子で、お帰りの際には安堵された表情になっておりました。

ご相談にみえた翌朝、亡くなられたと一報が入り大変驚きました。
式場へ到着されご挨拶させていただいた際、私の顔を見てホッとされた表情をされ
「昨日いろいろと聞いておいて良かったです。お世話になります」
とおっしゃられ、困惑やご不安な様子もなく落ち着かれており、打ち合わせはスムーズに進みました。
事前相談の大切さを改めて実感し、お手伝いさせていただく責任感もより一層強くなりました。

当社プランには白の骨壺が付いておりますが
「白だけじゃなんだかさみしい...」
と、何種類かの中からユリの絵が入った骨壺をオプションで選ばれ、実際に見ていただくと
「お母さんらしくていいわぁ」
と大変喜ばれておりました。

喪主様は、ご飯が徐々に食べられなくなっていた故人様に対して
「しっかり食べなさい。食べて体力つけにゃいかんよ」
と声をかけられたとお話ししてくださいました。

やむを得ないような、寂しいような、言葉にならない表情をされ、それでも
「遺骨が家に帰ったら毎日おはようって言わんといけんなぁ」
と、これからお側に居れる嬉しさからか微笑まれていたのが印象的でした。

ご葬儀当日の朝、故人様がいらっしゃる祭壇の前で喪主様おひとりでひっそりとお経を唱えられており、そのお姿に感銘を受けたのを覚えています。

お式が始まる前には県外よりお戻りになられたお孫様やご友人の方々もお揃いになり、故人様のお顔を見られながらゆっくりとした雰囲気の中穏やかに過ごされました。

お式は滞りなく進み、喪主様が謝辞を述べられました。
ご高齢でありながら気丈にはっきりとしたお言葉で故人様との出会いやお人柄等たくさんの思い出を語られ、夫婦の絆や愛情が伝わってまいりました。
素敵なご夫婦だったのだなと心があたたかくなりました。

祭壇の樒や色花をすべて皆様の手でお柩にいれていただき、ゆっくりと最後のお別れをしていただきました。
皆様それぞれの想いを胸に故人様を見つめられている中、喪主様は故人様と共に過ごされた日々や長い闘病生活も労うかのように
「よく頑張った!」
とお声を掛けられました。

ご遺族・ご親族様の想いが込められたお別れでございました。

少しでもお力になれていたら良いなと思うと共に、事前相談から最後のお別れまでお手伝いさせていただき、多くを学ばせてもらいました。感謝の気持ちでいっぱいになりました。


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