家族葬エピソード262:「笑って天国に見送ってやってください」

穏やかな表情で眠る故人様は90代の女性でした。
とても優しく頑張り屋さんで、書道の師範もされながら65才まで八百屋さんを営み、よく働く方だったとお伺いいたしました。

晩年はよくアヤメの花を水墨画に描かれていらっしゃった程、アヤメのお花がお好きだったという故人様。
ご遺影写真の背景にアヤメのお花を選ばれ、ご納棺の際には納棺師の方にアヤメ色のお着物に着せかえていただきました。

アヤメと似た菖蒲の花は湿地を好みますが、アヤメの花は明るい草原を好むお花。
凛とした佇まいで美しく咲くアヤメの花と、まっすぐ伸びる葉は綺麗で逞しく、まわりの人に癒しを与えてくれる存在。
とても故人様らしいお似合いのお花だと感じました。

季節柄アヤメの花を用意することが難しく、私共スタッフで心ばかりのアヤメの折り紙を折り故人様のお側に飾らせていただきました。
ご長男様はとても喜んでくださり、ご親族様に嬉しそうにお話しされているお姿に、少しでも寄り添えていたら嬉しいなと思いました。

お式が始まるまでの間、町内の方やご友人、昔の教え子の方もお参りに来てくださり、思い出話に花を咲かせていらっしゃいました。
「みんな来てくれたよ」「綺麗っち!良かったなぁ」と故人様へ何度も声を掛けられるご長男様。
ニコニコととても嬉しそうに声を掛けられるお姿が印象的でした。

お式の終わりに喪主としてご挨拶されたご長男様は、笑顔でありながらも目には涙が光り...
「『死んでも悲しまんでいいよ』と母ちゃんに言われてました...。それでもやっぱり親ですから、どうしてもいろいろと思い出して涙が出てきてしまいます」
と、溢れる涙を堪えながら
「笑って天国に見送ってやってください。それが一番の供養になると思います」
とお話しされました。

故人様のご遺志を尊重し、明るく笑って見送ってあげようと決められたご長男様。常にニコニコと明るくお話しされていた笑顔の裏に深い悲しみを秘めていらっしゃいました。

お花が大好きだった故人様へ、たくさんの色鮮やかなお花とお好きだった食べ物、そしてアヤメの折り紙を手向けていただきながら最後のお別れを前にご参列の皆様と思い出話をされ和やかな雰囲気に包まれている中で
「母ちゃんニコニコしちょん」
「天国へ行く準備ができたよ」
と、故人様へたくさん声を掛けられ明るく笑って送り出されました。

アヤメの花言葉のように、故人様への愛に溢れたお別れでございました。

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