2021年11月 8日

家族葬エピソード576:「さよならじゃないね。またね」

家族葬エピソード576:「さよならじゃないね。またね」

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家族葬エピソード576:「さよならじゃないね。またね」


「さよならじゃないね。またね」

若い頃からお化粧やオシャレが大好きだった故人様。
美しく微笑まれているご遺影写真はまるで女優のブロマイドのように素敵で、
長女様に、素敵ですねと伝えると、
「いつもオシャレで綺麗で自慢の母でした。みんなにお母さん綺麗ねって言われると嬉しくって...」
と、目を細めながらお話をしてくだいました。

日本舞踊やフラダンス、カラオケ等多趣味な故人様の周りにはいつも人が集まり賑やかだったとお伺い致しました。
ご納棺の際にはお気に入りだった口紅を1本入れられ、
「向こうに行ってもお化粧楽しんでね」
と、お声かけをされているのがとても印象に残っております。

最後のお花入れではお顔周りに沢山の華やかなお花がお供えされ、お孫様が、
「ばあばきれい」と呟かれておりました。

長女様は涙を流しながら故人様の額に頬を寄せ、
「ありがとう、お母さん。さよならじゃないよね、またね...」
と、何度も気持ちを伝えられお柩の蓋を皆様の手でかける際も手をギリギリまでお顔に触れ、
「寂しい、寂しい」とお別れを惜しまれておりました。

いくつになっても母親という存在が居なくなってしまうのは寂しく悲しいものですが、
精一杯感謝の気持ちを伝えられた長女様の表情は穏やかでありました。

涙雨が降り注ぐなかのご出棺でございました。


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