2021年7月22日

家族葬エピソード467:「お孫様たちの想いが込められた折り紙」

家族葬エピソード467:「お孫様たちの想いが込められた折り紙」


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家族葬エピソード467:「お孫様たちの想いが込められた折り紙」

故人様は、90代の女性でした。

祭壇に飾られた、紫色のお着物をお召しになり微笑んでいるお写真からは、故人様のあたたかなお人柄が伝わってきました。

編み物がお上手だった故人様。
お子様が小さい頃は、洋服等をたくさん作ってくれたそうです。

高校生の下宿屋を営みながらも、休日には、キャンプに行ったりとご家族様との時間もとても大切に過ごされていました。
お式が始まる前、式場内では、故人様のお子様とお孫様が、故人様へと折り鶴を折ってくださっていました。

私が、
「蝶々も折ってみませんか?」
とお声をかけると
「折りたい」
と少し照れくさそうにお孫様が応えて下さいました。

折り方をご説明し、一緒に折っていると、その様子をご覧になったご家族様が集まってきて下さり、和やかな雰囲気の中、皆様で折り紙を折っていただきました。

お式後のお別れでは、私共がお供えにご用意させていただいた、葡萄とみかん。
お孫様からは、ジュースがお柩へと納められました。

お花と共に、皆様が折ってくださった折り紙をお柩へとお入れしていただく際、
「私が折った蝶々」
と嬉しそうにお孫様が故人様のお顔の横にそっと置かれました。

お別れが終わり、お柩の蓋が閉じられると、それまで気丈に振舞われていたお孫様がお母様にしがみつき涙されていました。

そのご様子に、私もお別れの寂しさを思い、胸が詰まる気持ちとなりました。

ご家族様皆様の、想いが込められた折り紙と共にご出棺となりました。


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